あらすじ
夢がないことが悩みの主人公・茅吹輝(かやぶき あきら)
住んでいた部屋が、倒木の下敷きになるという不幸な事故によって一人暮らししていたアパートを退居することになった彼は、仮の住まいとして家賃2万のボロアパート『招福荘』を紹介される。 だが、彼の不幸はまだ終わってはいなかった。
招福荘に入居したその日の晩、自身が招いた騒音トラブルにより部屋の壁が崩壊。 修理が終わるまでの間、隣人の槇村葉月と半同居生活を送ることを余儀なくされてしまう。
慣れない(しかも異性との)共同生活に初めは戸惑っていたものの、お互いのことを知るうちに気兼ねがなくなり、少しずつ距離は縮まっていく。
そんなある日、葉月の趣味である映画製作のお手伝いを依頼されて――。 失われていた青春の歯車が、ゆっくりと静かに動き出していく。